
こんな人に観てほしい:出張の部屋割りで、一度でも「もしも」を考えたことがある人へ

覚えがあるでしょう。憧れの先輩と行く出張。新幹線では隣の席で、夕食も一緒で、でもホテルに着けば「じゃ、また明日ね」で廊下の右と左に別れる。当たり前です。会社のお金で来ているんだから、部屋は別。その健全な壁の前で、あなたは一瞬だけ「もし同じ部屋だったら」と考えて、すぐに打ち消して、一人でユニットバスに湯を張った。あの夜の続きを、この作品は持っています。
しかも、壁を壊す道具が色っぽくないのがいいんです。運命の再会でも、酔った勢いでもない。「経費」です。前乗り分は会社が出してくれないから、二人分は高くつくから、相部屋。この生活感。この却下しようのない正論。年上の余裕に導かれたい人、「断れない状況」に弱い自覚のある人、そして服が脱げる瞬間より口調が崩れる瞬間にドキッとしてしまう人。荷物をまとめて、ついてきてください。
あらすじ:笑顔の練習をしてくれた優しい指導係が、「だからホテル相部屋ね」と言った

あなたは初出張の新入社員。同行してくれるのは、憧れの女上司・山岸先輩——演じるのは山岸あや花です。前乗りしたホテルで、明日の商談の最終確認。「先方には君のことは新入社員だってちゃんと伝えてるから、安心して。君は笑顔で元気に挨拶できれば大丈夫」と励まし、「笑顔の練習する?」と冗談まで飛ばしてくれる。実在してほしい上司ランキング第1位です。一生ついていこうと思ったところに、爆弾が落ちます。「前乗りは経費で落ちないから自分持ちになっちゃうんだよね。だからホテル相部屋ね」「二人分の部屋取ったらちょっと高くついちゃうでしょ? 私だって給料的に厳しいんだから。いいでしょ?」。
いいでしょ? と聞かれて、ダメですと言える新入社員がいたら見てみたい。疑問形をしていますが、あれは業務連絡です。ラブホの誘い文句なら警戒もできますが、経費精算の話をされたら、頷く以外の選択肢がない。そして仕事の話が済んで、部屋に沈黙が流れた頃、先輩の声のトーンが半音下がるんです。「その顔、やっぱり可愛いね」「君のこと、よく知りたいと思ってた」「もっと仲良くなった方が、お仕事もしやすいでしょ?」。お気づきでしょうか。この人、誘い文句まで全部、仕事の理屈で包んでくる。逃げ道は、最初から塞がれています。ここから先、商談資料が開かれることは二度とありません。
見どころ1:「上司にダメって言える? 言えないよね?」——会議室の力学が、ベッドの上で作動する

初日の夜。先輩の指があなたの胸に伸びて、乳首責めが始まります。「ちょっと触っただけなのに」「コリコリになっちゃったね」。うろたえるあなたに「お仕事のこと忘れてるよね? いいんだよ、今日くらい」と許可まで出される。そして、ためらいの気配を見せた瞬間、あの一言が落ちてくるんです。「上司なんだから。上司にダメって言える? 言えないよね?」。私はここで一度笑って、それからゾクッとしました。職権乱用です。どこからどう見ても職権乱用なんですが、こんなに甘い職権乱用があっていいのか。会議室であなたに「はい」と言わせてきたのと同じ力学が、今、乳首の先で作動している。
ダメ押しに「君も、そういうつもりでここに来たんじゃないの?」と共犯の席まで用意され、「私がいろんなこと教えてあげる」と、まさかのOJT宣言。ここからの先輩は、指導係の顔のまま痴女です。「見てればわかるよ。ていうか、触れてればわかる」と反応を全部先回りされ、「本当はどうしたいの? 言って? 言わなきゃわかんないよ?」——欲望にまで報連相を求めてくる。強がりは一つも通りません。痴女フェラに飲み込まれ、淫語で煽られ、初日の夜から中出しまで履修完了。あの感覚に一番近いのは、新人研修でPCが固まって涙目のとき、先輩が横から手ごとマウスを取って「貸して」と一瞬で片付けてくれた、あの全部委ねる安堵です。あれが、下半身で起きる。頭の奥で鳴っていた「ダメだ」の警報が、快感に飲まれてどんどん小さくなっていく。そして一段落したと思ったら、「まだできるよね?」。終電はありません。相部屋ですから。
見どころ2:一晩ごとに、上司が恋人になっていく——そして最終日の朝、在庫確認が始まる

本題は翌朝です。目を覚ましたあなたの布団に、先輩が潜り込んでくる。「今起きたのに、私も二度寝しちゃいそう」「あったかー!」。……誰ですか、この人。昨日の夕方まで商談資料を確認していた指導係が、一晩で、休日の彼女の声になっている。私はこの「あったかー!」で完全にやられました。しかも、狸寝入りはあっさりバレます。「寝たふりするな」。目を閉じたくらいで、この人から逃げられるわけがなかった。「だんだん、されたくなってきたでしょ?」からの朝の一発、その総括が「それで遅刻しないで済んだね。よし、じゃあ準備するよ」。朝の営みが、歯磨きや髭剃りと同じ「身支度の一項目」に組み込まれている。しかも「今日ちゃんとうまくいったら、夜、飲みに行こう? 私がおごってあげるから」と、ご褒美設計まで完璧です。
その打ち上げの夜、先輩は酔って拗ねます。「私がガード緩くしてるのに、なんもしてこないの」。拗ねてるんです、上司が。初日はあんなに堂々と職権で迫ってきた人が、二晩目には「求められる側」に回りたがっている。この逆転に気づいた瞬間、私は鳥肌が立ちました。「体めっちゃ熱いよ? 酔っ払ってるからかな?」「今日敏感だね。お酒飲んだから?」——全部こちらのせいにしながら絡みついてくる酔いの夜の責めは、初日の「教えてあげる」とは別人の、甘え混じりの温度です。チャプターごとに髪型も衣装も変わるので、同じ部屋なのに毎晩違う女の人と泊まっているような錯覚すら起きる。
そして最終日の朝に、この作品は本性を現します。「ねえ、どんな夢見てたの?」「寝てる間だってセックスしてたもん」「もう私が舐めてたのが気持ちよくて」——こちらが意識を取り戻す前から、始まっていた。そこへ、この作品でいちばん恐ろしくて、いちばん甘い理屈が飛び出します。「帰るまでに、出るの残ってたら嫌だから。本当に無理?」。忘れ物チェックの顔で、在庫確認をしてくるんです。充電器、持った? 財布、入れた? 精子、残ってない?——同じトーンなんですよ。もう無理です、と首を振っても却下されます。「おちんぽに聞いてみなきゃわかんないよ」。本人の申告は信用しない、現場に直接ヒアリングする方針です。痴女フェラで、自慢のデカ尻での尻コキで、聴取は続く。使い切ったはずの歯磨き粉のチューブのように、まだ出るでしょ、と根元から丁寧に巻き上げられていく感覚。タイトルの10射精は、ただの煽り文句ではありません。そして搾り切ったあとに、ご褒美が来ます。「すごい優秀だね。二日間私に付き合ってくれた人なんて、今までいなかったよ」。今までいなかった。ということは、比較された誰かがいたわけで、一瞬ざわっとする。でもそのざわつきごと、「あなただけが最後まで付き合えた」という特別認定の甘さに飲み込まれる。あれは、先輩からの勤務評定です。
最後に:「また出張、呼ぶからね」——これは挨拶ではなく、辞令です

チェックアウトの朝、先輩は言います。「一緒に出張来れて、嬉しかったよ」。そして最後の最後、初日の夜とまったく同じ論法で締めるんです。「上司の言うことを聞くのは、部下の仕事でしょ? それじゃあ、また出張、呼ぶからね」。お気づきでしょうか。これはお別れの挨拶ではなく、次回の辞令です。あなたを逃がさなかった上下関係が、そのまま「また会える保証」に変わる。経費は精算されても、この関係だけは精算されない。断れない構造が、この作品ではずっと、罠じゃなくて救いなんです。
山岸あや花、これが初の8K作品。173分をほぼ一人語りで成立させる演技は購入者レビューでも絶賛されていますが、本当にすごいのは演じ分けです。仕事モードの指導係が、初日の夜を越えて口調をくだけさせ、朝は布団で甘え、夜は酔ってすね、最後の朝に搾り尽くして、また上司の顔で去っていく。上司が恋人に変わる瞬間というのは、告白でも記念日でもなく、口調がくだけたあの朝の「あったかー!」なのだと、観終えたあなたはきっと思うでしょう。そして月曜の朝、オフィスであの先輩とすれ違ったら、あなたは目をそらしながら祈るはずです。次の出張、どうか経費で落ちませんように。
