
こんな人に観てほしい:やましいことがある日ほど、優しくされたい

誰にも言っていない外出、というものが人生にはあります。別に犯罪じゃない。ただ、言う必要がないから言わなかっただけ。そう自分に言い聞かせながら帰ってきた日の夜、家族なり恋人なりが妙に優しかったとき、あなたはどうなりますか。私は、たぶん、汗をかきます。
この作品は、その汗を見抜かれるところから追及が始まる話です。入院中の病室、担当は西宮ゆめ。優しくて、明るくて、ちゃんと患者を気にかけてくれる看護師さん。ただ、厄介なことが一つあって。彼女はもう気づいているんです。あなたが今日の昼、二時間ばかり病院を抜け出して、どこで何をしてきたのかを。
怒鳴られるわけじゃないんです。怒られたほうがまだ楽だったと思うくらい、彼女は最後まで笑顔のまま、言い訳の逃げ道を一本ずつ塞いでいきます。
あらすじ:目が覚めても、追及は終わらなかった

冒頭、彼女はいきなりこちらに跨がっています。「私に隠し事してない?」。何のことですかって顔してるけど、私知ってるよ、と続く。入院中に抜け出して風俗行ってたでしょ。ダメだよね、そんなことしちゃ。反省してる? ——問い詰める言葉と一緒に、彼女の顔はどんどん下へ降りていくんですよ。どんなことされたの。こうやっておちんぽぺろぺろされたんでしょ。舐められて、気持ちいいですとか言っちゃってたの。詰問と水音が交互に来る。地獄です。天国みたいな地獄。
で、ここで映像がふっと変わります。彼女が消えて、病室の天井と乱れた布団だけが残る。夢だったんです。「ごめんなさい、ごめんなさいって、うなされてたけど」。ベッドの脇から彼女が覗き込んでいる。変な夢見た? そういう夢見るってことは、なんかやましいことがあるのかなって。そんなわけないか。
ここで安心した自分を、私は数分後に殴りたくなりました。だって彼女、そのまま寝汗を拭いてくれながら、世間話の顔で訊いてくるんです。今日昼間、二時間くらいどこ行ってたの? 買い物、と答えても、へえ、としか返ってこない。でも、駅前のちょっと怪しいところで、君のこと見たって人がいたんだけど。あれ? 焦ってない? どんどん汗かいてるけど。
そしてとどめ。彼女が、すん、と鼻を鳴らすんです。「ここ消毒液の匂いするんだけど」。夢の中の彼女が先に知っていて、現実のほうがあとから追いついてきただけだったんです。
見どころ1:「怒られてんのに、勃起してきてる」

布団がめくられます。「ほら確かめるからパンツ脱いで」。ここからのお仕置きが、とにかく容赦ない。
まず彼女、自分の手では触らないんですよ。風俗行くくらい性欲強いんでしょ、と言って、こちらに自分でしろと促してくる。そしてそれを至近距離で観察してくる。この時間が本当にきつい。恥ずかしくてたまらないのに、身体のほうは正直に反応していく。そこへ彼女の判定が落ちてきます。「怒られてんのに、勃起してきてる」「本当にいけないちんぽだね」。
説教されて硬くなるって、冷静に考えたら意味がわからないでしょう。でも、この作品を観ていると納得してしまうんです。彼女の声が、まったく怒っていないから。むしろ楽しそうだから。
そこからようやく彼女の手が伸びてきて、約束させられます。もう外出しないって約束できる? 約束するなら、いいことしてあげるよ。契約が成立した瞬間、詰問の口はそのまま奉仕の口に変わる。ただし焦らしは終わりません。イきそうになるたびに「まだダメ」と手を止められ、そのくせ、もっと金玉パンパンにさせて、と煽られる。腰の奥に熱だけがたまっていって、出口はいつまでも開かない。長い我慢の果てにようやく、はい、お口に出して、と受け止めてもらえる。そして彼女が、うっとりこう言うんです。「我慢したから、すっごい濃いの出たね」。
そして追い打ち。「いけないちんぽでも、こんだけ濃くていっぱい出たら、当分ムラムラしないんじゃない?」。この一言で、彼女が今やったことは「治療」に化けます。うまいんですよ、この人。
見どころ2:「ゆめが試してあげようか?」

場面が変わると、病室のカーテンが開いていて、白いシーツに昼の光が落ちています。制服もピンクに替わっている。空気が完全に入れ替わったところで、彼女が入ってくる。「こんにちは、巡回に来ました」「術後どうですか?」。
ここ、思わず笑いました。何食わぬ顔で、すっかり仕事モードに戻ってるんですよ。なるほど、体自体は大丈夫そう、と頷いて、それから彼女は真顔で付け加えます。「でもこっちがちょっと不安。ちゃんと勃起するか」。そして、自分の名前を出してこう続けるんです。「ゆめが試してあげようか?」。
ここからが本作の真骨頂です。彼女、最後まで「検査」の建前を降ろさない。「ちゃんと勃起するか確かめるために、ゆっくりやってこうね」と言ってキスから始める。キスだけでも気持ちいい?と反応を見る。もっと興奮するようにと自分から胸を差し出して、触らせて、そのくせ自分の息のほうが先に上がっていく。しばらくして、彼女がうれしそうに診断を下します。「ちゃんと勃起するか心配だったけど、すぐ立ったね」。
極めつけは一度目の絶頂のあとでした。口で受け止めた彼女が、味を確かめるようにして、こう報告するんです。「精子の味、正常だったよ」。まじめな顔で言うから余計に効く。そして間髪入れずに次の指示が来ます。「次、おまんこにも出したい?」。
ここから先は、上の口と下の口を行き来する往復です。硬さを取り戻すために舐められ、今度は彼女のほうを舐めてほしいとねだられ、繋がって、また離れて。「奥まで入ってんの見える?」と確認され、油断していると「ねえ、ゆめが見てないと思って、イきそうになったでしょ」と見抜かれる。全部見られている。全部管理されている。それでいて、迎え入れる声だけはずっと甘いんです。「我慢した熱い精子、ゆめの中にちょうだいね」。
最後に:「ね、また明日もする?」

中に出して、これで終わりだと思うじゃないですか。終わらないんです。「でもまだ精液濃いから出るんじゃない?」「ゆめが全部絞り取ってあげる」。出したばかりで悲鳴を上げている身体を、彼女の手がもう一度追いかけてくる。絞り取るという言葉の意味を、ここで初めて身体で理解しました。
そして全部出しきったあと、彼女はけろっとした顔で身体を起こして、こう言うんです。「じゃあ、今日はもうおしまい」。おしまい、の言い方が完全に業務なんですよ。寝汗を拭いてくれたときと同じ声。そのまま、もう一言。「ね、また明日もする?」
この作品が怖いのは、最初から最後まで、彼女がずっと正しい側にいることです。抜け出したのはこちら。嘘をついたのもこちら。彼女はただ、患者の体調を管理しているだけ。その筋の通し方が、途中から気持ちよくなってくる。バレていることが、こんなに楽なことだとは思いませんでした。
観終えたあなたはきっと、退院日を延ばす方法を真剣に考え始めます。そして次に病院で消毒液の匂いを嗅いだとき、ちょっとだけ落ち着かない気持ちになるはずです。
