
こんな人に観てほしい:何でも「自分でやらなきゃ」と思い込んでいるあなたへ

あなた、最近、誰かに何かを教わりましたか。
大人になると、人は「教わる」をしなくなります。仕事も、家事も、人付き合いも、わからないなりに自分でなんとかする。検索して、試して、失敗して、また検索して。誰かが隣に座って、手を取って「そう、そこ、いいよ」と導いてくれる時間は、いつの間にか人生から消えていく。気づけば、聞くこと自体が恥ずかしくなっている。「この歳で知らないなんて言えない」と。
自転車も、泳ぎ方も、初めてのバイトも、たいていの「初めて」には上手な誰かが横にいてくれた記憶があるはずなんです。なのに人生でいちばん教わりたかったあのことだけは、なぜか誰も教えてくれなかった。保健体育は図解で終わり、ネットには情報だけが洪水のように流れてくる。いざ本番で頭が真っ白になって、「これで合ってるのか?」と自問しながら、ひとりでなんとかしてきた。違いますか。
この作品は、その記憶の穴に、まるごと手を突っ込んでくる。隣に上手な人がいる。しかも四人。全員が笑っている。下手でも誰も呆れない、むしろ嬉しそうにする。そういう「初めて」を、もう一回やり直させてくれる学校の話です。
あらすじ:AIに仕事を奪われた世界で、最も尊い職業は「AV男優」だった

設定がもう、頭おかしいんです。褒めてます。AIが進化しすぎて人間の仕事が消え、各地で暴動が起きる近未来。そんな中でなぜか活気づいたのがAV・風俗業界で、ついに「AV男優」が政府公認で支援される、男の憧れの職業になっている。あなたはその夢を追って「AV男優育成校」に入学し、もうすぐ三年。ところが、いまだに童貞のまま。同期からはどんどん遅れをとり、卒業すら危うい落ちこぼれです。撮影現場では射精要員の「汁男」として場数だけは踏んできたものの、肝心の本番(女優との行為)だけは一度も経験がない。そんな崖っぷちの生徒に用意された最後の救済が、この夏の特別課外授業なのです。
ここまでで普通は鼻で笑うところ。私も笑った。ところがこの学校、作り込みが本気なんですよ。教室の壁には上半身裸の歴代男優の顔写真がずらりと並び、その真ん中に「校訓」の額が掲げられている。先生の号令で生徒が起立して、大真面目に唱和する。「一つ、一日四回は必ず射精」「二つ、三十分以上勃起状態を維持」。淡々と続いて、最後の十番目でトドメを刺してくる。「女優様は神様」。声に出して読み上げられた瞬間、私は思わず吹き出しました。バカだ。本気でバカだ。でも、本気でバカなものほど人は嫌いになれない。
そこへ夏の特別課外授業のスペシャルゲストとして、来年AVデビューを控えたJK四人――逢沢みゆ、北岡果林、月野かすみ、西元めいさ――が特別講師として登場する。この一週間、未来の男優であるあなたに、手取り足取りSEXを教えてくれるという。教えるのは終始、彼女たち。あなたはただ、教わるだけです。
見どころ1:「童貞なの?」――この一言から、教室が天国に変わる

最初の授業は教室での実技指導。机の上には女体模型が置かれ、「お尻タワーって知ってる?」なんて、本当に教科書的なレクチャーから始まる。ところが講師の逢沢みゆと北岡果林が、やりとりの中であなたが童貞だと気づく。ここからの目の色の変わり方が、もうたまらない。「まさか童貞だとは思ってなかった」と言いながら、呆れるんじゃなくて、目がきらっと輝くんです。獲物を見つけた顔じゃない。プレゼントの包みを前にした子供の顔です。
「ってことは、女の子の体も初めてってことだよね。じゃあ、見てみる?」。模型なんかもういらない、とばかりに、ふたりが制服の前をはだけて、左右からあなたに胸を寄せてくる。手を取られて、導かれて。「初めて触ったでしょ。実物、全然違うでしょ」。違うに決まってる。さっきまで机に置かれていたあのシリコンが、急に間抜けに見えてくる。あれは温度を持っていなかった。骨も芯もない、ただ温かくて重い塊が、両手で同時にぐにゅっと沈んで押し返してくる。
ここで効いてくるのが、あの校訓です。「私たちがいいって言ったら出していいからね」。手と口で攻め立てながら、合格の許可だけは出さない。射精をコントロールするのも授業のうち、というわけです。荒唐無稽だったはずの校訓が、ここで完璧に伏線として回収される。気持ちよくしておいてアクセルとブレーキを他人に握られている、コーラを振ってから栓を指で押さえられているような圧。我慢の糸が切れて暴発したあなたを、彼女たちは笑って受け止めてくれる。「出ちゃったの? 初めてだから仕方ないか」。叱られない初めて。許される失敗。叱られると思った瞬間に、許される。この緩急で人は堕ちるんだと、しみじみ理解しました。
見どころ2:気を失ったら、保健室にもう二人いた。そして卒業式で、泣いた

この作品のえげつないところは、ここで終わらないことです。教室の刺激が強すぎて、あなたは気絶する。「ちょっとやりすぎちゃったかな」。運ばれた保健室には、別の二人――月野かすみと西元めいさ――が待ち構えている。「私たちが特別指導してあげる」。回復のターンかと思いきや、第二ラウンドの開幕です。しかもこの二人、攻め方がまるで違う。あなたの乳首が弱いことを一瞬で見抜き、「変態なんだね、男優向きだね」といじりながら、乳首責めとパイズリで追い込んでくる。先生によってカリキュラムが違う。四人いる意味が、ここで腹落ちします。
そして夜は、みゆの部屋でのパジャマパーティー。パステルピンクの部屋、ぬいぐるみ、間接照明。そこに四人が全裸で勢ぞろいして、あなたを取り囲んで見下ろしてくる。四人がかりのフェラと手コキ、入れ替わり立ち替わりに身体を寄せてくる愛撫。四方八方からの刺激が、季節外れの大雪みたいに降り注ぐ。上を向いても下を向いても、誰かの笑顔と肌がある。一対一では絶対に味わえない種類の多幸感です。なのに、空気がいやらしくない。和やかなんです。まるで部活の合宿の打ち上げ。「せっかく最後なんだから、練習の成果いっぱい見せて」。この「最後なんだから」に、私はやられました。
そして一週間の最終日、教室で卒業式が始まる。教師が修了証書を読み上げる。「過酷な試練を乗り越え、将来AV男優としての活躍に大きく期待できる存在として認定します」。講師の四人が、あなたを送り出すんです。「絶対、AV男優になってね。君が男優になってくれたら、また会えるね」。さっきまで全裸で笑い転げていた相手に、ですよ。私はここで、エロ作品を観ているのを完全に忘れて、転校する友達を見送るときの胸の詰まりを思い出していました。
そして卒業の、その先。ラストは本物のAV撮影現場です。設定は風俗店。あなたはあくまで裏方の「汁男」として呼ばれていて、内心こう算盤を弾いています。「一発出しさえすれば、あとはレジェンド男優・稲葉のセックスを間近で拝める絶好のチャンスだ」と。ところが、です。あれだけ「男優は勃ちが命」と説いていた当の稲葉が、本番を前にして勃たない。絡みの現場のプレッシャーは、レジェンドにも容赦しないらしい。――そこで、お鉢が回ってくるんです。フリルのメイド衣装に着替えた四人が「ご指名くださり、ありがとうございます」と出迎え、騎乗位で次々に繋がり、代わる代わる腰を落としてきて、最後は中出しまで。裏方一筋だった童貞の汁男に、思いがけず巡ってきた大逆転の主役。事を終えた彼女たちが、息を弾ませて言う。「練習してた成果、ちゃんと出てたよ。また絶対、共演しよう」。長い長い課外授業の伏線が、全部ここで回収される。
最後に:教わることは、許されること

この作品を観終えたあと、あなたの胸に残るのは、たぶん射精の記憶じゃありません。「下手でも、笑ってくれる人がいた」という記憶です。
私たちは大人になるほど、誰かに一から教わる機会を失っていきます。できて当たり前、知ってて当然、聞いたら恥ずかしい。だから黙って、できないふりを隠して生きている。この二百分超えのバカバカしい大作は、その鎧をそっと外してくれる。下手でいいよ、初めてでしょ、私たちが手伝ってあげるから――と。教わるというのは本来、技術を授かることじゃなくて、許されることなんだと、最後の最後に思い知らされる。
そして彼女たちは、画面の外のあなたにこう笑いかける。「私たち来年デビューだよ。ちゃんと買ってね、違法で見ちゃダメだよ」。そう言われた瞬間、あなたはもう、ただの視聴者じゃない。来年デビューする後輩を本気で応援する、この学校の卒業生になっている。願書はいりません。再生ボタンが、あなたの入学許可証です。校門の向こうは、天国ですよ。
