
こんな人に観てほしい:デビュー作の「素人臭さ」に弱い、全員

業界の枠からまだ抜け出しきれていない、「自分の体が武器になる」と気づいていない女の子を、この瞬間に見逃したくない人。
完成された表情、計算されたトーン、台本の匂いがする喘ぎ声──そういうものにどこかで飽きてきたあなたへ。本作には、カメラの前でどう振る舞えばいいか、まだよく分かっていない20歳が映っています。そして、それでも身体だけは、正直すぎるほど反応してしまう。経験と肉体のズレが、ここまで綺麗に撮られている作品はそう多くありません。
あらすじ:「S1は、レベル高くて」

女優は雛形みくる。メーカーはエスワン ナンバーワンスタイル。元介護士、20歳、170cm。趣味はアニメ鑑賞と読書、そして懐メロ。今時のAV女優で「懐メロを聴く」と自己紹介する子、ほぼ見ないです。
作品の第一声がこれです。「S1デビューって、周りのレベルがすごい高いのもあって、あんまり実感がなくて、本当に大丈夫なのかなって、ちょっと不安なところはいっぱいあります」。
ファンに向けた挨拶の直後に、いきなり自分の自信のなさを吐露する。この素直さが、この作品の全部です。そこから彼女は言う。「これからみくるのことをたくさん知ってほしいなって思うので、今から服脱いでいこうと思います」。プロの媚びではなく、正直なお願いとして服を脱ぎ始める。その一瞬で、こちらの姿勢が変わります。
見どころ1:教科書みたいな身体紹介

この作品、前半の大部分が身体のパーツ紹介ツアーに費やされます。そしてそれが、驚くほどぎこちないんです。
「目はこんな感じです」「鼻はこんな感じ」「耳はこっち側こんな感じで、こっち側は、こんな感じ」。小学校の自己紹介カードを読み上げているみたいな喋り方。胸の紹介のとき、彼女はB95のIカップを抱えたまま、「横乳はこんな感じです」と真面目な顔で言ってくる。この落差です。言葉は素人、身体は反則。
「くびれは結構よく褒めてもらってます」。170cm・ウエスト54cmの極端なくびれを、本人はあまり分かっていない。褒められるから見せているだけ。その他人事の口ぶりで、凶器を無造作に見せてくる。
「最後は股間見せます」。パイパンが現れた瞬間、彼女はぽつりと言う。「ちょっと恥ずかしいな」。これが前半の空気です。カメラの前でどう振る舞えばいいか分かっていない、業務的な自己紹介の中に、本物の羞恥が何度も漏れ出す。
見どころ2:天性のハメ潮

だが、本題は後半です。
キス、パイズリ、フェラ、手コキ──どれもまだ手つきが拙い。彼女自身「やっぱり、ちんちん舐めるほうが好きかな」と、自分の得意不得意を正直に口にする。この自己分析の率直さが、可愛い。上手くできないことを隠さない。下手なまま続ける。それが逆に、完成形のプロセスを見ている興奮を生む。
そして、挿入。「次は、みくるがいっぱい動くね」。騎乗位で腰を落とし始めてから、しばらくして──彼女の身体が、勝手に答えを出す。挿入したまま、潮が吹く。演技じゃない。身体が受け取った快楽の量が、体内に収まりきらず、物理的に溢れ出す現象。本人も「一回、いっぱい潮拭いちゃった」と、まるで自分の身体に驚いているみたいな口調で言う。
ここでやっと、冒頭の「本当に大丈夫なのかな」の伏線が回収されます。この子、技術はまだ全然。でも身体は、デビューから最高級のスペックを持っている。プロとしての経験はゼロ、でも女としてのポテンシャルは天性。そのギャップに、84分のうちに何度も刺さります。
最後に:「いっぱい知ってほしい」

最後に彼女が言います。「これからも、いっぱいみくるのことを知ってください。いっぱい行っちゃいました」。
「知ってほしい」は、作品の中で何度も出てきた言葉です。「みくるのこと、もっといっぱい知ってほしいから」。セックスを、自己紹介の延長として扱っているのが、この子の独特さなんです。身体を見せることも、快感を見せることも、潮を吹くことも、全部「知ってもらう」行為。晒すとも、見せつけるとも違う、素直な自己開示。
観終えたあと、あなたは少しだけ、彼女のファンになっている自分に気づきます。「次の作品では、もう少し慣れた姿が見られるんだろうな」と思いながら、今この瞬間の、慣れていない彼女を何度でも見返したくなる。一度しかないデビューのぎこちなさを、しっかり記録した作品です。
