
こんな人に観てほしい:「会社を辞めようかな」と思っている、全員

転職サイトを開いて、また閉じる。残業の帰り道、駅のホームで「これ、いつまで続くんだろう」と立ち止まる。
そういう人に、本作はちょっと変わった処方箋を出してきます。辞める理由ではなく、辞めない理由を、上司が下半身で作ってくる作品です。
あらすじ:120連残業の先輩と、深夜のオフィス

女優は那賀崎ゆきね。メーカーはKMPVR-彩-。
舞台は深夜のオフィス。人気のないフロアで、こちらと先輩・那賀崎さんだけが残っている。気怠そうにPCを閉じた先輩が、こちらに笑いかける。「もう残業して20連達成じゃない?」と慰める素振りで、すかさず続ける。「私は120連残業したことがあるから、まだまだだね」。
──姉御。120連連続残業、しかも本人はそれを武勇伝として笑っている。「自分の方がもっとひどい目に遭ってきた」というマウントで部下を励ます、不思議な励まし方。そして、その励ましは、しゃぶりながら続く。
見どころ1:「ご褒美してもらいたくて仕方なかったんだ」

那賀崎さんの口癖、というかフレームの設計が、本当によくできているんです。
「フェラチオタイム」と宣言しながら、こちらの腰元に手を伸ばす。「ちょっと触ってるだけだもん」と言いながら、こちらの反応を観察。腰が動いてしまうこちらに、彼女は満足げにこう続ける。「そんなにもうご褒美してもらいたくて仕方ないんだ」。
ここで使われている「ご褒美」という単語、なかなか巧みです。本来は「がんばった人に与えるもの」のはずです。でも、那賀崎さんは「ご褒美をしたくて仕方ない」と、自分の側の欲求として語る。これだと、こちらは何も拒否できない。してもらっているのに、彼女が満足するためにしてあげている、という二重の構造。
まだ着衣のまま、彼女の指の腹だけで主導権を取っていく。先輩のしゃぶり方は急がない。じわじわと、ジリジリと、こちらが懇願するまでの距離を測ってくる。
そして、決定打。「2人で残業した後は、フェラしてあげるから、辞めないでね」「ここはギブアンドテイクじゃない?」と、先輩自ら「君がいなくなったら自分も辞めちゃう」というニュアンスを匂わせてくる。
これ、よく考えてみてください。フェラを餌にして、後輩を会社に繋ぎ止めている。でも、よく聞くと主語がすり替わっているんです。彼女の方が「辞めないで」と頼みたい側で、フェラはその対価。先輩が部下に引き止め交渉している。120連残業を一人で耐えてきた人間だからこそ、もう一人で抱え込まないようにしている。
見どころ2:「終わらない仕事なんてないんだから、ご褒美から始めようよ」

ここから先、那賀崎さんは段取りまで破壊してきます。
「上手にできた、ご褒美からするね」「終わってからのご褒美じゃないかって?」──こちらの内心の戸惑いを先回りで言葉にして、すぐに却下する。「終わらない仕事なんてないんだから、ご褒美から始めようよ」。
これがこの作品のもう一つの急所です。「終わってから」を「始める前に」に書き換える。仕事は順序があるという常識を、ご褒美の言葉で崩してくる。終わるかどうかは結果論、まず気持ちよくなろうという、那賀崎さんの仕事観。たぶん彼女、これで120連を生き延びてきた。
「いいよ、ちんちん欲しい、早く入れてほしいの」と、自分から挿入を要求してくる。深夜のオフィス、誰もいないフロア。ライトの白さの中で、彼女のスーツがゆっくり脱げていく。「私、乳首がすごい感じやすいの、強くしてあげればいいんだね」と、自分の弱点まで先に開示する潔さ。先輩は何でも先に出してくる。マウントも、ご褒美も、弱点も。
最後に:「服着て、続きやろ、ね?」

中に出させて、息を整えて、那賀崎さんはこう言うんです。
「服着て、早くまだ続きやろ、ね?」
──1回では終わらない。脱いで、出して、また着て、また脱ぐ。深夜のオフィスを密室として、何回戦も繰り返す。彼女にとって、これは「ご褒美」の延長線上にある何か。仕事を続けてもらうための業務付属契約。
観終えたあと、あなたはたぶん、自分の上司や先輩のことを少し違う目で見ることになります。あの人が部下に厳しいのは、本当に厳しさだけだろうか。辞めないでほしい、という気持ちが、形を変えて出てきているだけかもしれない。──そう思えるようになったら、あなたの転職活動は、しばらく休む可能性があります。
