
こんな人に観てほしい:また来てね、を真に受けたことがない人へ

美容院で髪を切ってもらって、帰り際に、またお待ちしてますね、と言われる。
あれを、あなたは本気にしたことがありますか。
私はありません。あれは挨拶です。お会計のあとに付いてくる、レシートみたいなものです。だから次の予約は、きっちり一か月後に入れる。翌日に行ったりしたら、あの人、本気にしたんだ、と思われる気がして。
だって、言われた言葉を言われたとおりに受け取るのって、ちょっと怖いじゃないですか。
この作品の主人公は、それをやります。マッサージ店で、また来てくれたらいいことがあるかも、と言われて、本当に翌日また来る。そして迎えたエステティシャンが、こんなに早く来るとは思わなかった、と言う。
その二日間が、ほとんど丸ごとキスです。
キスが好きな人。唾液を交わすような濃いキスに弱い人。自分から何かをするより、寝転んだまま一つずつ甘やかされたい人に観てほしい。とくに、また来てね、を社交辞令として何度も聞き流してきた人に。
あらすじ:普通のマッサージ店のはずが、キスが好きかと訊かれる

美園和花さんが演じるのは、都内の回春エステで働くエステティシャン・和花。作品説明によれば、表向きは健全な店です。
施術ベッドに横たわった主人公の前に、白い半袖の制服に青とオレンジのスカーフを巻いた和花さんが座ります。最初は本当に、ただのマッサージです。
「こういうマッサージ店は初めてですか?」
和花さんはこちらの手を揉みながら、「私もよくマッサージ行きますよ」と自分の話もしてくれる。そして「ここじゃない店ですけど」と付け足す。
ここで私は少し笑いました。エステティシャンが、自分はよその店に通っていると打ち明ける。正直すぎる。でもこの正直さが、あとで効いてきます。
和花さんは「めちゃくちゃ凝ってますね、肩」「普段デスクワークとかです?」と訊き、「私、お顔のマッサージ得意なんですよ」と言って顔に触れてくる。恋人はいないと分かると、「結構お兄さんみたいな人タイプかも」と言う。ここまでは、よくできた接客です。
空気が変わるのは、足を揉み終えたあとです。和花さんは、なんかお兄さん、普通のマッサージじゃなくて、と言いかけて、こう続けます。
「もっと癒されたいのかなーって」
和花さんは「欲しいの教えて」と迫り、「お兄さんのことタイプだから」と言う。そして顔を寄せて「キス好きなんですか」と訊き、「私もチュー大好き」と言って唇を重ねてくる。
キスだけで硬くなったこちらに気づくと、和花さんは「こっちも気持ちよくなる?」と訊き、ひとこと付け加えます。
「内緒だよ」
健全店の看板は、この一言で裏返ります。
見どころ1:キスをしていないと、出させてもらえない

ここからの和花さんは、とにかく唾液を飲ませてきます。
舌を出させて絡め、よだれが垂れると「お兄さんよだれも好きなの?」と訊いて、「じゃあもっとよだれ絡ませてあげる」と言う。横になったこちらに口を開けさせては、上から流し込む。「もっともっと飲ませてあげる」と言っては、「まだ飲みたい?」と訊く。こちらが飲み込むと、「ちゃんと飲んだ?」と確かめて、「偉いね」と褒める。
温かい蜂蜜を、スプーンで一口ずつ口に運ばれているような時間です。甘いのか恥ずかしいのか、途中で分からなくなる。
で、この人には一つだけ決まりがあるんです。
最初に手で出させるとき、和花さんは「チューしたまま出してごらん」と言う。キスをしたまま、果てさせるんです。私は、キスしながら出させるのはこの一度きりの趣向かと思いました。違いました。
唾液まみれの手で奉仕しながら、こちらが出そうになると、和花さんは「もうちょっと我慢して」と止める。そして続けます。
「出したいんだったらまたチューしながら出して」
出口の前に、キスという料金所がある。そこを通らないと出させてもらえない。私はこれを聞いた瞬間、この作品が何を売っているのか分かった気がしました。射精ではなく、射精の瞬間のキスです。
しかも和花さんは止まらない。何度目かを出させたあとで「そろそろやめにする?」と訊いておいて、すぐに「ね?まだできるのお兄さん?」と訊く。そして「さすが」「かっこいい」と持ち上げる。やめるか訊いておいて、続けさせる。この人、褒めて延長させるタイプです。
最後に胸で挟んで出させると、「さすがにもう出ないか」と笑い、「しっかり癒された?」と訊く。そして、帰り際にこう言うんです。
「また来てくれたら」「もっといいことあるかもよ」
和花さんは最後にもう一度こちらに口を開けさせて唾液を飲ませ、「また来てね」と送り出す。
ほら、出ました。お決まりの台詞です。美容院の、またお待ちしてますね、と同じ棚に並ぶ、あれです。私はそう思って聞いていました。
見どころ2:翌日の「こんな早く来てくれると思いませんでした」

主人公は、その言葉を真に受けます。
翌日、和花さんは透ける白いブラウスに、チェーン柄のスカーフを巻いて待っています。そして、また来てくれたんですね、と言って「嬉しい」と続ける。
「こんな早く来てくれると思いませんでした」
これを言うのは、店の側なんです。誘ったのは自分なのに、本当に来るとは思っていなかった。私はここで、なんだか救われた気持ちになりました。
和花さんは「この間のこと覚えてます?」と訊き、「でも一旦マッサージなんで」「リラックスしてくださいね」と、律儀にこちらの手を揉みはじめる。昨日と同じ、丁寧な敬語です。
ところが、そのマッサージが続かない。和花さんは「実は私も」と言いかけて、「お兄さんにまた会いたいなって思ってたんです」と打ち明ける。そして、こう言い出すんです。
「やっぱり今日は」「マッサージとか飛ばしちゃって」「いっぱいチューしちゃいますか」
一旦マッサージ、の一旦は、あっという間に終わりました。昨日、よその店に通っていると正直に話した人は、今日も正直です。会いたかった、が先に出てしまう。
和花さんは舌を絡めながら、「今日はこの間よりトロトロにしてあげますからね」と言う。
そして例の決まりは、今日はもっと厳しくなっています。手で奉仕しながら、和花さんは「出しちゃったらもうチューしてあげないよ」「我慢できるよね」と言う。限界まで引っぱってから、ようやく許す。
「できる?キスしながら」「しっかり舌絡めながら出すんだよ」
こちらが出し終えると、和花さんは「チューしながらできたね」と褒めて、「じゃあ約束守らないと」と言う。キスしながら出せたこちらへのご褒美は、続きです。和花さんは「私も気持ちよくなりたくなっちゃった」と言って、こちらの上に跨ってきます。
ここからは、和花さんのほうが先に何度もイってしまいます。腰を揺らしながら、自分のほうが先にイっちゃうかも、と言い、そのとおりになる。それでも和花さんは決まりを崩さない。こちらが中に出すときも、キスをしながらなら出していい、と言う。
こちらが一度出しても、和花さんは、今日は発射無制限だから、と言って終わらせない。
「お兄さん寝てるだけでいいから」「次は私が気持ちよくしてあげる」
跨ったまま前に倒れ込み、こちらに口を開けさせて、和花さんはこう言うんです。
「いい子」「よだれしっかり飲めるようになってきたね」
昨日、「ちゃんと飲んだ?」と確かめていた人が、今日は、飲めるようになってきたと褒めている。一日で、こちらは常連の顔になっていた。
購入者レビューにもあるとおり、騎乗位では抜かずに二回続けて出させられます。こちらが一度出したあとも、和花さんは「ほら、また硬くなってきてるよ」と言って動きを止めない。二度目を出し終えると「めちゃくちゃいっぱい出てきたよ」「2回分」と言う。体の芯を上から何度も絞られて、そのたびに唇を塞がれる。逃げ場のない気持ちよさです。
最後に:その「また来てね」は、本気だった

最後は、和花さんのほうから「お兄さんが動いてほしいな」と言って仰向けになります。正常位でも和花さんは何度も顔を寄せてきて、最後に「全部出し切って」と言う。
和花さんは全部出たかを確かめると、こう言います。
「すっごい気持ちよかったよ」「ごちそうさま」
散々こちらに唾液を飲ませておいて、ごちそうさま、と言うのは和花さんのほうなんです。私はここで声を出して笑いました。そして和花さんは、こう数えてみせる。
「昨日今日で10発も出しちゃったね」
そのあとが、この作品のいちばんいいところです。和花さんは「また来てね」と言う。昨日と同じ言葉です。でも今日は、そのあとに一言足す。
「でもまだいっぱいキスしたいな」
また来てね、と言った人が、帰す前からもう次を待ちきれずにいる。昨日の「また来てくれたら」は、営業トークじゃなかったんです。
観終えたあなたは、次に誰かから、また来てね、と言われたら、たぶん少しだけ本気で受け取ってみたくなるはずです。翌日に行ってもいいんです。こんなに早く来てくれるとは思わなかった、と喜んでくれる人が、どこかにいるかもしれないから。
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