
こんな人に観てほしい:お気に入りの女優を、まだ場面でしか知らない人

聞かせてください。あなたには、名前を見かけるだけで再生ボタンを押してしまう女優が、一人はいるはずです。では、その人がどんな声で笑うか、言えますか。緊張したときにどんな口癖が出るか。イく直前に何を言うか。
意外と、言えないんですよね。私たちは好きな女優のことを、たいてい場面でしか知りません。おいしい数分間だけを切り取って、何度も観て、それで知った気になっている。私もそうでした。
この作品は、その観方を捨てさせにきます。ムーディーズ専属・葵いぶきのスタイルとパフォーマンスを、8K機材でまるごと収録した看板企画。パッケージの売り文句は完全に画質自慢です。でも観終わって残るのは、解像度の記憶ではありませんでした。葵いぶきという人と、丸一日一緒に過ごした記憶です。
質問に答える彼女、汗だくで乱れる彼女、吊るされて敬語になる彼女、ローションまみれで手を繋いでくる彼女。ぜんぶ同じ人です。同じ人なのに、ぜんぶ初めて見る顔なんですよ。
あらすじ:「ここで使っちゃうの?」

白いレンガ壁の部屋で、白いワンピースの彼女が床に座っています。「お待たせしました」「緊張するなぁ、ドキドキする」。始まるのは、本人の口から聞く自己紹介です。ムーディーズ専属、葵いぶき、21歳。趣味は色を塗るバトルゲーム。そして特技を聞かれて、こう答えるんです。
「ゴリラのドラミングが特技です」
言うだけじゃなくて、その場でやってみせて、直後に「恥ずかしい」と照れる。この一連の流れで、私はもう彼女の味方になっていました。
質問はだんだん際どくなっていきます。SかMかは「最近は両方かな」。性感帯は乳首と、口ごもりながら白状するあそこの中。好きな体位は正常位で、理由まで教えてくれます。「顔も見れるし」「一番よくちんちんが当たる気がします」。プロフィール欄が一行ずつ、本人の声で埋まっていく感覚です。
で、話題が今つけている下着に差しかかると、彼女はもったいぶる。「特別だよ」。たっぷり焦らしてから、自分でワンピースを頭から抜いて、薄紫の下着を見せてくれます。「こういう下着好き? 好きなら嬉しいな」。後ろ姿も、脇も。鼻を近づけて本気で嫌がられるところまで、検分は少しずつ奥へ進む。それでも下着の中身だけは、なかなか許してくれません。押し問答の末にこちらが持ち出したのは、子どもの頃から誰もが後生大事に温存してきた、あの切り札です。一生のお願い。彼女は呆れます。
「ここで使っちゃうの?」
使います。ここで使わずに、いつ使うんですか。「じゃあいいよ 見せてあげる」と折れて、ブラのホックはこちらに外させて。それでも胸元を押さえたまま「本当に見たいの?」「恥ずかしいよ」とぐずぐずして、最後は自分に言い聞かせるんです。「でも一生のお願いだもんね」。こぼれたGカップは「触るだけだよ、いいよ触って」と預けてくれます。ソファに四つん這いになって、お尻の谷間のいちばん奥まで見せてくれたあと、濡れていることを指摘されたときの返しが最高でした。
「ぬるぬるしてるのはあなたが触るからでしょ」
そのまま指と舌で最初の絶頂まで連れて行かれて、上気した顔のまま、彼女は約束してくれます。「お互い一生忘れられないくらい気持ちいいエッチにしようね」。ここまでで、まだ序章です。
見どころ1:「見て、三回目なのにこんなに出てる」

寝室で待っていると、彼女が水のグラスを持ってやってきます。「ごめんね、お待たせ」「結構暑いよ」「27度だもん」「それ汗かいちゃうよね」。
部屋の温度をわざわざ申告するAVを、私は初めて観ました。でもこの27度が効いてくるんです。汗が、演出じゃなくて本物になるので。
グラスの水を飲ませてもらうと、彼女も同じグラスに口をつけて「間接キスしちゃったね」。それからこちらの汗を舐めて「汗しょっぱいね」と笑い、お返しに胸を差し出して「なんか赤ちゃんみたいだね」と受け止める。汗はふつう、隠すものでしょう。この部屋では逆でした。かいた汗の分だけ、距離が縮まっていく。極めつけがこれです。
「私の汗まみれのあそこを舐めてほしい」
このおねだりを断れる人がいたら教えてほしい。舌でイき、二本の指でイき、それでも足りずに「ちゃんと奥まで入れて」と迎え入れる。宣言通りの正常位で一気に決壊して、一度目を体の奥で受け止めて「あったかい」。お掃除まで済ませて、これで終わりかと思ったら、こうです。
「もう一回できるよね」
二回戦は「今度は後ろから気持ちよくしてほしいな」と自分からリクエストして、肌が光るほど汗だくになって、「もう無理だって」と言いながら終わらせようとしない。息を整える合間にも「すっごい激しかったね、あんな激しいの久しぶり」と笑っています。そして自分から跨ったときには、こちらの目を見て宣言してくるんです。
「イクとこちゃんと見てて」
見ました。泣き顔になるまで。二度目も受け止めて、それでもまだ終わらない。三回戦は「抱きしめて」「私のことずっと見て」と、また正常位に帰ってきます。顔が見たい、と最初に言っていた人の、有言実行の夜です。こちらがすべて出し切ったあと、彼女は感心したように言いました。
「見て、三回目なのにこんなに出てる」
こっちのセリフです。
見どころ2:「私のことをめちゃくちゃにしてください」

次に会ったとき、さっきまで恋人だった人は、暗闇の中で両手首を頭上に吊るされて立っていました。蛍光イエローのマイクロビキニ一枚で。第一声がこれです。
「私のことをめちゃくちゃにしてください」「お願いします」
口調が、変わったんですよ。さっきまでタメ口で笑っていた人が、敬語になっている。たったそれだけで、部屋の空気ごと入れ替わってしまう。ここからの彼女は、されるがままの側です。ガラス瓶からオイルを注がれて、全身がぬらぬらと光りだす。ビキニ越しに胸を揉みしだかれ、電マを押し当てられて「さっきよりも刺激強くて気持ちいいよ」。立ったまま指でイかされ、後ろを向かされてまたイかされ、ピンクのバイブが沈むと「ねえ入ってるよ」と、吊られた腕の下で身をよじります。
面白いのは、この間ずっと、彼女が「恥ずかしい」を手放さないことです。あれだけ見られて、あれだけイかされて、まだ見られるたびに照れている。慣れないんですよ、この人。最後は口で受け止めて、飲み干して、深々と一言。
「いっぱい出してくれてありがとうございます」
で、ここで終わらないのがこの作品です。「汗とオイルでいっぱい汚れちゃったから体を綺麗に洗ってあげるね」と連れて行かれた先は、真っ白なバスルーム。「失礼します」と泡だらけの手で体を洗われて、「次はあなたの大好きなおっぱいで挟んであげる」と一度搾り取られて、「じゃあもっと気持ちよくなるために今度はマットプレーしていくね」とローションの海へ。肌のどこにも引っかかりがないまま、体温と重さだけが乗ってくる密着に焦らされたあと、「じゃあ、ちんちん入れちゃうね」と自分から腰を落とした彼女が、騎乗位のまま両手を差し出して言うんです。
「手繋ごう」
さっきまで吊るされていた手が、です。めちゃくちゃにしてください、から、手繋ごう、まで。この振れ幅を一人で往復してみせるのが葵いぶきでした。指を絡めたまま揺れて、「中にいっぱい出して」とねだって、「あったかいのいっぱい中に出してくれたね」と笑う。それでも「まだ勃起してる」のを見つけて、「あなたとくっついたやつしたいな」「こっち来て」と最後の密着へ。そこで漏れた一言に、やられました。
「こうやって向き合ったやつするの」「なんか緊張するね」
ここまでしておいて、まだ緊張するんです。
最後に:「私たち相性いいね」

汗だくの夜の合間に、彼女がふと漏らす一言があります。
「私たち相性いいね」
決まり文句かもしれません。でも、この一言はあとから効いてくるんです。このあと彼女は、吊るされて全部を委ねて、ローションの中で手まで繋いでくる。観終わって振り返ったとき、あの汗の合間の相性いいね、が、ほとんど交際宣言だったことに気づきます。
そして最後、彼女はマットに腹ばいのまま、素に戻って撮影の感想を聞かせてくれます。8Kの感想が、正直すぎました。「撮ってる側としてはあんまりこう」「あっ8Kだっていう感じはしないですね正直」。おい、と思うでしょう。でも続きがあるんです。「まあでも結構鮮明に映るってことなので」「肌とかは念入りにチェックしました」。
つまり、こういうことです。画質の恩恵を受けるのは観ているこちら側で、彼女が引き受けたのは、隅々まで見られる側の覚悟のほうだった。あの日彼女が何度も口にした「恥ずかしい」は、その覚悟の音だったんだと思います。
「久しぶりのVR撮影だったので至らない点がたくさんあったと思うんですけど」「それでも一緒に気持ちよくなってくれたら嬉しいなと思います」「これからもいっぱい成長した姿を皆さんにお届けできたら嬉しいです」
観終えたあなたはきっと、この作品を画質では語らなくなります。8Kがすごかった、ではなく、葵いぶきが良かった、と名前のほうで言ってしまう。「またムラムラした時はいつでも来てね」と言われてしまったので、私はたぶん、また行きます。
